2002/02/21(木) 戦士への差し入れはコンドーム1ダース。それ実はムーしゃんと行ったホテルから持って帰ってきた物なの(6回分)。

今日、5年ぶりに美容室へ行って髪を切った。

去年の冬、長い髪がいやになり、衝動的に自分でショートカットに
した。それが伸びてきてどうしようもなくなったのだ。わたしは髪
が多い。おまけにくせ毛だ。

「月子さん、学童疎開にもほどがある。」

短くした髪をみて戦士に言われた。彼に会う前、わたしの髪はおっ
ぱいが隠れるくらい長かった。出会った時はそれより10センチく
らい短かった。長いのに飽きて切りたくて仕方なかったのだ。

刃君への思いに苦しんでいた時、はさみを持ったら止まらなくなり、
ばっさりやってしまった。よく言えば「少女椿」(カルト漫画のヒ
ロイン)、はっきりいってワカメちゃんだった。

仕事先の女の子たちからは、「もったいない」と言われたが、自分
の頭に古い頭髪が大量にぶら下がっている事に耐えられなくなる時
があるのだ。重ねて言うがわたしは髪の毛が多い。

「陰毛だ、陰毛だ」

一緒に風呂に入った時、わたしのくせ毛を見て戦士が言った。
うるせえ。人の頭髪を陰毛と一緒にするな。しかし、「天使の輪」
は、わたしにはない。

すそが広がるので大量に梳いてもらった。

「ワックス使うといいですよ」

と言われたが、つけ心地がわるく家で洗い流した。

そして、風呂場で自分でストレートパーマに取り組む。前にやった
時より上手くいった。ストレートパーマは戦士のリクエストだ。

店でかけようかとも思ったが、パーマ代をうかせて、今度戦士の所
へ遊びに行った時の食事代にまわすことにする。金がなくて芋しか
食ってないとメールが来た。一体いつの時代の話だ。

わたしに遊び金があれば、彼を囲ってしまいたいと思った事がある。

幸か不幸かそんな金はないので、パトロンヌ願望は、ただの夢想で
終わる。しかし、1ヶ月か2ヶ月にいっぺん、彼のところへ会いに
行くのは常にわたしだ。会えば飯をおごる。そして彼と寝る。

会いに行くために、下着を買う、香水を選ぶ、髪を切る。

仕事の用事で午後1時に電話すると、留守番電話だった。5分後に
戦士から掛かってきた。寝ていたのだそうだ。朝まで起きていて、
さっきやっと眠ったところだという。2時間話した。切り際、

「それで、これは何の電話でしたっけ?」

と寝ぼけた事をいう戦士。「だから、……の件」と冒頭の話を繰り
返す。「あと2時間寝ます」、5時から仕事に取り掛かるのだそう
だ。そのあと美容室に予約の電話をして髪を切りに行った。

髪を切ってもわんわんは気がつかなかった。そんなもんだ。

風呂から上がると「あれ、どうしたの切ったの?」と言われた。長
さを保ってカットしてもらったので、今風の無造作スタイリングも、
普段のぼさぼさ頭も、わんわんにとっては一緒らしい。

そんなわんわんが好き。

そして、いろいろ細かい注文をつけてくる戦士も好き。

白い下着のほうがいやらしい。黒は何だかユニフォームって感じが
して。素材もツルツルしたのより木綿がいい。パンティー・ストッ
キングは嫌い。今はシリコンで落ちてこないガーター・ストッキン
グがあるから、ガーターベルト不要の。ピンクはあんまり好きじゃ
ない。下着の上から触りたい。それで濡れるとすごくエッチでしょ。

はやく彼としたい。

頭では無理とわかっているが、わたしは彼の子供を産みたいと思っ
ている。彼のオナニーするところを見せてもらったことがある。
「見ててね」と言って、布団の上に横になってあらかじめ敷いてお
いたティッシュの上に出した。

アダルト・ヴィデオで男の射精シーンを見ても「白い痰」くらいに
しか思わないわたしだが、やっぱ、ライヴはいいね。ちょっと感動
した。すごく飛んだ。胸のあたりまで飛んだ。下手すると顔にかか
る勢いだった。自分で自分に顔射してどうすんだよ。さすが、自称
オナニスト

コンドームに溜まった精子を見ても興奮する。そんな感情が湧いた
の初めてだった。今までは単なる排泄物、捨てるだけのものとしか
思ってなかった。性器からはずした使用済みのコンドームを戦士が
目の高さに掲げて観察するのを一緒に見た。量もずいぶんたっぷり
ある。「何か混ざってるね、白い、固まりみたいのが……」

静かな興奮。

これをあの勢いで、子宮にぶち込んで欲しい。わたしの体がそう要
求しているのだろう。

「なぜ、僕なの。若いから?」

ひとまわり年下の戦士にそう聞かれた時、「そんなことないよ」と
わたしは答えたけど、わたしの体は「そうだよ!」って答えたかっ
たのかもしれない。

彼とセックスしなくなってもいい関係を維持できるか?

これはわたしにとっての大きな課題。しかし今のところは肉体関係
込みのおつきあいに甘んじている。彼が好き。苦手な美容室に足を
向けさせるほどに。髪型や下着のことなんかを干渉されるのを喜ん
でいる。束縛されることがうれしい。

これでどこまで行けるだろうか。

今日、戦士と電話している時、彼を心配して出してるつもりのメー
ル、その返信にわたし自身が「あやされている」ことに気づいた。

「癒し」じゃない「あやし」だ。

赤ちゃんをあやす、のあやし。よしよし、いい子だね、泣かないで、
べろべろばー。

やさしくゆする。高い高いをする。これは「あやし」。乳を含ませ
る。オムツを替える。風呂に入れる。ここまでいくと「育児」だ。

「だってメール送らなくなったら、死んでると思うでしょ」

確かに。でもわたしは母親じゃない。大家さんの電話番号も知らな
い。電車で様子を見に行くには遠すぎる。「メール来るの、ほとん
ど月子さん」。わたしはせっせとメールを送る。彼の生存を確認し
たいから。

――大丈夫です。

――いやな夢を見てこんな時間に目が覚めました。

――空腹です。

――昔の彼女から3年ぶりに電話がありました。

――死にそう。

――会えるのをお待ちしてます。

――寒い。

――何時につきますか。

――ではまた。

――はやくあいたいです。

わんわんが側にいてくれて助かってる。毎日楽しい。ムーしゃんが
抱いてくれてうれしい。性的欲求不満に陥らずにすむ。でも戦士の
言葉はわたしを上手にあやしてくれる。わたしは安心して感傷の甘
い涙を流す事ができる。彼がかまってくれるのを知ってるから。

禁断のメールネタを書いてしまったわ。しまった。依存度深し。

戦士が望んでいる事をやろう。

それは仕事。

日記ばっか書いてないで働けー! はーい。

楽しすぎて長くなる。

じゃ、また。

月子