2002/07/18(木) 男の部屋から歩いて十分くらいのところにある日の丸温泉という銭湯にいつか行きたいと思っているんだけど部屋に風呂があるとなかなか行かないね。k-mode03

目が覚めるとスパゲティ茹でて、と言う。

朝イチはなし。バイトがきついから、と。2日前の朝イチがバイトにこたえたらしい。仕送り物資の中から麺を出す。短いので一袋を鍋に投入すると330グラムと書いてある。三人前はあるな。レトルトのカルボナーラとミートソース。取り皿を使ってふたりでわけた。予想通り余る。行ってしまえばどうということはないが出かける前のこのひと時がつらいのだと言う男のふくらはぎや足の裏をマッサージ。時間になり行ってらっしゃいと見送る。退屈するといけないからと自分の携帯用CDプレイヤーとイヤフォンを枕もとに置きこれでも聞いててとCDを一枚置いていった。スタジオジブリのソング集。

聞きながら眠ってしまう。目が覚める。流しを片付ける。スパゲティーの残りを食べる。のびてる。自分の荷物をまとめる。買い物に行く。合鍵を使ってドアを閉める。古本屋とスーパーマーケットと酒屋に寄る。戻ってシャワーを浴びてる間に男が帰ってきた。残業はせずにすんだようだ。

「部屋に帰ってきて誰かいるっていいね」

みんなそうやってうっかり結婚したりするのだろう。さて、シャワーの後は夕餉の用意。

実はわたしが羽根を伸ばして帰った晩、男はなけなしの財布の中からサラダ油と天ぷら粉を買ってオニオンリングフライを作れるように用意してあったのだ。ビールを買う金はなかったらしいが。それをそのままにして帰ってしまうのは忍びなかったので、前の晩串カツ食べに行ったにもかかわらず、今夜もまた家で揚げ物をしようというのである。

玉ねぎ1個は輪切りにして水にさらして塩コショウで下味つけて天ぷら粉。
ジャガイモ2個は皮付きのまま素揚げしてアジシオ
さつまいも1個は輪切りにして天ぷら、薄くのばしためんつゆで。
カマンベールチーズは6等分にして小麦粉と水溶き玉子とパン粉の衣で。
豚ヒレ肉も小麦粉水溶き玉子パン粉でつまりトンカツ。

わたしが苦手なのでつけずにいたテレビを「いいですか?」と断わってBGMがわりに順番に揚げるのは男の役。まるで切れないヘラみたいな包丁でキャベツ4分の1を千切りにしたら腕が痛くなった。豚肉の筋に切れ目をいれるのも一苦労だ。男がのこぎりを挽くかのように肉をいたぶっていた。百均の包丁のがまだ切れますよと男。ペプシスターウォーズのキャップを集める金があるなら包丁買えと言いたいが仕方がない。バイトで疲れて立ってるだけで足が攣りそうという男に支度させ、缶チューハイを飲みながらカマンベールをつまみ食い。

さてテレビを消して差し向かい。男は次々と揚げながらビールのおかわりを「ママ、お願い」とふざけてねだる。たらふく食べて飲んだ。といってもふたりで500ミリリットルを2本だ。(この差が1メートルと15センチの違いなのだと思うがどうかねじぇりちゃんひなポン)どうしても筋肉つけたい男は肉を残さないように必死で食べてる。明日からまたプロテイン飲めるように牛乳も買って冷蔵庫に入れておいてやったさ。

あらかた食べ終わると9時だった。風呂に誘うが今入ったら吐く、というのでひとりで入浴。男はロフトで横になってる。洗い物をしてから上へ行くと眠っていた。隣に横たわる。男が目を覚ます。ぎりぎりまでセックス。男もわたしも達しなかった。あとでひとりでします、と言って服を着て地下鉄の改札まで見送ってくれた。10時9分の西梅田行き。そして10時40分発のバスのチケットを買い一晩かけてわたしは帰った。

翌日PCに、

「おつかれさまです。牛乳と卵のおかげで今日のバイトは無事済みました。」

と、メールが届く。ふむ。それはなにより。わたしもがんばります。


スケッチはお休み。
PR>>>千日前変態倶楽部はこちら。


※k-mode→色気より「食い気」ってことで 笑。
月子