2002/06/22(土) やっぱ出会ってからSEXまでの過程が大事なんじゃないかと思うよ、わたしは。

めずらしく夜中に日記書いてる。

生理2日目。

声がいくぶんしゃがれている。人と電話で話していたら「風邪ですか?」とたずねられたがそうではないのだ。生理の時は喉が充血して声が出づらくなる。女性歌手などはレコーディングの日程が生理日にぶつからないようにスケジュール組むんだってさ。

長々と昼寝をしたし。甘いものがほしくなって友達がわけてくれた手製のコーヒー・リカーを温めたミルクで割って飲んだり。

ネットでの出会いというものに興味を持ち、「ネットナンパ」や「出会い系」について書いているうちに日記登録が66人になり。なるほどみなさん興味がおありかと。わたしの場合興味と言っても実際にそれを利用しようということではなく、こうしてこつこつ日記を書いてるだけでも、そういう「ネットナンパ」パワーの余波が押し寄せてくる感じで、まあどんなツールでも人はそれを利用して出会いのチャンスを広げて来たのであって「ネットナンパ」は決して新しいものではない。とても人間らしい。

でも自分の所に妄想ザーメンが飛んでくるのは迷惑さ。そりゃあ、よけるよ。

会いたいと思った人には会う。会いたいですって言うもの、自分から。

新しいことを始めないといけないな。自分にとって新しいこと。古くからあるもの。もとからあるもの。最初からそこにあったもの、を自分の目で見いだす。発見する。森を散策する。石をどかしてみる。流れに足を浸してみる。木の肌を撫ぜてみる。草むらに腰をおろしてみる。地面に頬をつけてみる。

すなおちゃんの日記読んだわ。あそこまでのテンションを味わうことはごく、稀なことなのだろう。ただ誰でも持っているはずの感情だ。殺意、憎悪、裏返しの愛情、妄執。彼女の日記を読んで、呼応するように自分の中の苦しかった感情があれこれよみがえってきた。いろいろなことを考えた。もういちど苦しくなった。

首筋の両脇、耳のしたあたりが「キーン」となって、呼吸が浅くしかできなくて、めまいがおこりそうで、指先がしびれてきて、貧血で倒れる直前みたいに視野が狭くなって、本当に目の前が暗くなって、音が変な風に響いて、一回一回の心臓の鼓動が重苦しく、血がどろりと濃くなったような感じ。酸素もなんだか薄くて、とても、疲れる。憎しみ。

そういう時って楽しかったことを何ひとつ思い出せない。

今は違うのね。そうじゃない。安心した。そう人は変わるの、変われるのよね。

「愛してる」と告白した。夕方、男の部屋で。ベッドに座っていた。仕事の帰りに寄ったのだ。あのね、と言うと、何? というように男は沈黙して、次の言葉を待っていて、緊張してるのが伝わってきて、こちらにもその緊張が移ってしまい、いくぶんぎこちなくなりながらそれでも、愛してる、と言葉にして伝えると、よかった……、何を言われるかと思った、と男は緊張が解け、力の抜けたぐったりと重い腕をわたしの体にまわし自分も「アイシテル、アイシテル」とつぶやきながらたくさんくちづけをしてくれた。

「彼女できた」と別れを言いに来た時にもわたしが、よかったじゃない、と言ったらやっぱりその時と同じように緊張が解けた顔して、よかった……、泣かれると思った、って目の下に隈をこさえた思いつめた様子でむしろ男のほうが泣きそうな顔をしていて、やっぱりどうにもこうにも好きな顔だった。それから3ヵ月たった今頃わたしは泣いています。その時はまだ実感できなかったのねきっと。後から効いて来たのよ。もう二度とこの男とセックスすることないんだなって。やっぱやっときゃよかった、あの時(笑。もう遅いけど。

まだまだ後ろ向きだけど、変われるはず。変わろう。月子

クリクヒーヤ>千日前変態倶楽部