2002/03/22(金) 飛来物、吐瀉物、録音物。

男1が墓参りに行っている間、男2と会って10時間共に過ごし、男3と6時間電話をする。

これ1月式の書き方。

わんわんが墓参りに行っている間、ムーしゃんと会って10時間共に過ごし、戦士と6時間電話をする。

これは2月式。

わんわんが墓参りに行っている間、ムー助と会って10時間共に過ごし、雪彦と6時間電話をする。

これが最新式、なんて。遊んじゃった。

もうすぐ4月ですねえ。4月に入ったらこれまでの日記は削除する事に決めました。1月、2月の分も。いや、毎月そうしてたんですが、バックナンバーとか言って未練たらしく置き場所変えて読める
ようにしてた。それもやめます。やっと踏ん切りがついた。自転車の補助輪みたいなつなぎの処置ではありました。

だもんでもし読んでおきたい方は今のうちにどーぞ。「裸の月」で日記検索すると出てきます。(3月25日まで)

さ、またどんどん書くか。

昨日のムー助とのベッドの模様をMDに録音しまして今ヘッドフォンで聞いとります。意外とのんびりまったりしてる。がさがさシーツをこする音が続いてたりして。音的に一番の盛り上がりはムー助
に耳を噛まれたわたしが叫び声をあげるところかな。後はあんあん言ってる。ぎしぎし、はあはあ、あんあん、の連だ。

雪彦に電話でその事を言った。

わたし、「恥ずかしいもんだね」。

雪彦、「そりゃそうですよ」。

だから聞かせない自分用にする、とその時はそれでその話は終わったのだが、今日昼頃起きてメールを見たら「やっぱほしい」と雪彦から入っていた。「写真も」だって。雪彦ったらもう。

しかし冷静に聞きかえしてたつもりが気がついたら濡れてた。あたしったらもう。

昨日は東京も風が強かった。工事現場の足場やクレーンがぐらぐらいってた。「飛来物がありました関係で」電車が遅れたりした。線路上にふとんが飛んできたのだそうだ。それでなくても中央線はよく止まる。ふとんは持ち主のもとへ戻ったのだろうか。

ムー助の買い物につきあって上野に出た。祝日の盛場は当然すげー人出だ。アメ横の入口付近はもう人間の密度が濃すぎて飽和状態で近づけない。桜も満開に近く上野公園の人出はいかばかりであろうか。桜は見たかったが恐ろしくて近寄れなかった。買い物につきあうだけで精一杯。

自分の買い物もした。今度雪彦に会う時にあげる、プチサンボンのスプレイ。50ミリリットル、3200円。定価だと4500円。
消費税はなし。うっかり丸井で衝動買いしなくてよかった。

洋食屋でカレーライスを食べながら、ムー助にわたしが過去に食べた中で最もまずかったカレーの話を声をひそめて語った。

これはすごかったんだよ。吉祥寺のとある店なんだけど、カレーじゃなく別の存在になっていた。食物と認定していいのかどうかも微妙な線だ。どうやったらこんな物体が作れるのか、金返せと言った
ほうが店のためなんじゃないか、悩みつつ結局全部食べてしまった。

カウンターだけの小さな店でほぼ満席。カレーが売り、みたいな看板が出ていたがカレーを食べているのはわたしと、もうひとり一見さん風の若いサラリーマンだけで、あとの人はフライや定食を食べ
ていた。後から思えば「カレーください」と言った時に他の常連客にちらりと見られたような、「え? まじ? カレー食うの」的な視線があったように感じる。手抜き一切なしの凝りに凝ったまずさであった。言語を絶するあのまずさは、もう一度味わって確認したくなるほどである。それが狙いか。病みつきってこと? やだーん。

買い物で散財したムー助にホテル代をねだられ今回はわたしのおごりで。御徒町から電車で鶯谷へ行く。駅を降りて陸橋を渡り線路を越えるとそこはもうホテル街。ホテルホテルまたホテル。高密度で
立ち並ぶホテル迷宮。3時間4500円(平日4000円)という部屋を選ぶ。ドアを開けるとすぐベッド。せま。ベッドから手を伸ばせは洗面台に届く。ドアには遮音カーテンがかけられてあったが
廊下の音は丸聞こえであった。すなわち中の音も。

3時間がたって部屋を出るとき、ドアをあけたらすでにそこに掃除のおばちゃんが立っていたのにも驚いた。すかさず次の客を入れるためであろう。花見シーズンは稼ぎ時ということか。3階までで全
部で9室。203号室は当然2階にあるのだが階段はシーツやなんやらが山積みになってて通れない。恐ろしくせまいエレベータを使うしかない。雪彦の部屋のユニットバスの浴槽くらいせまかった。

ムー助とは新宿で別れた。晩飯を食べるために入ったビルのエスカレータで軽くキスをされた。ラブホテル以外でこんな行動に出るとはめずらしい。上野周辺を歩く時も手をつないでいてくれたし。上
野は生活圏外で、知り合いに出会う確立は少ないからね。

ところがホテルにいる間ムー助の携帯電話にメールが入ってきて、それによると彼の女友達が上野公園で花見をしているから来ないか、ということだった。

「じゃあもし公園を抜けてたらばったり会ってたかもね」

「ありうる」とムー助。その女友達はそういう偶然を呼び込む能力を持っているらしい。わたしも彼女が新宿駅の山手線のホームの恐ろしい人ごみの中で関西の友人と遭遇する現場に居合わせた事があ
る。お互い東京に出てるのも知らず何年ぶりかの再会だったらしい。
ミーハー心でつけくわえておくと、彼女はピクミンの「愛の歌」を歌っているシンガーと、かつていっしょにバンドをやっていたメンバーのうちひとりである。あ、こういうこと書くのってやっぱ助平
だな。もうよそ。

新宿の定食屋もまたすごい人出であった。都会の飯場である。その前に寄ったドンキホーテもすごかった。18禁コーナーもちらりと見る。天王寺の男コマジュン氏やいずみちんのことを思い出す。わたしもどうせ買ってもらうなら自分で選びたかった。オージーより、もっと小ぶりのバイブのほうがよかった。で、すぐ壊れないやつ。

洒落た都会の飯場で人々は食欲を満たしつつ、不満を吐き出す。喧騒。左隣の席では病気と健康食の話、右隣では若い男が割り箸を使ったお粗末な手品で連れの女を喜ばそうとしている。もくもくと食
事するムー助とわたし。飯代は割り勘。

店を出るとそりゃ見事な嘔吐物が落ちていた。明け方まで残っていればカラスが喜んで食べるだろう。

160円の切符を買い帰路に着く。降りた駅のコンビニによってアイスクリームを買い舐めながら歩く。空には月。春の夜。暖かい。
ぬめぬめとした空気の中を泳いで帰る。

雪彦に電話していいかというメールを送る。返信をもらったので掛けた。何を話す、というのではない。話すこと自体が楽しいのだ。
飲まず食わずで6時間も。途中トイレ1回。夜が明けてしまった。 空が白んできた。カラスが鳴いている。おやすみを言い合って切る。
よい休日だった。

今回に限り固有名詞解禁で書いてみました。ちょっとすっきり。

秘め事MDはおいしいとこだけ編集してあげようっと。

じゃまた。

月子

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ゆめじさん、マリコさん、メモどうもありがとうございます。月