2002/03/14(木) わたし『ソフトエステって何?』、雪彦『手コキのことだと思う』。

話はさかのぼるが1月12日のフラメンコさんの日記は3部構成で、

その第2話に、「どきどき風俗嬢の巻」という内容で面接に行った
話が出てくる。それがずうっと記憶に残ってて、先日本屋で高収入
アルバイト雑誌つうものを買ってみた。

2本かけもちしていたバイトの内の片方が最近、お呼びがかからな
くて、もう少し働きたいなと思っていたのだ。純粋にお金のために。
しかし、何もいきなり風俗ってのは、飛躍しすぎと思うでしょ。借
金とかの、やむを得ぬ事情があるわけでもなし。

雑誌を買ってみた直接の引き金になったのは、雪彦と電話で話して
いた時、半ば冗談で「風俗で稼ごうかな」と言ったら「月子さんじ
ゃ無理無理」と言われたのが妙にくやしかったからだ。

そういう裏の世界をのぞいてみたいという興味もある。雪彦の風俗
体験を聞かせてもらうが、いまいちイメージできないのが非常にも
どかしい。

結局、メールで相談したら電話が掛かってきて止められた。当り前
か。自分じゃ結構本気のつもりだったんだが。甘い考えだったか。

「興味があるなら取材をしたらいいじゃないですか」

あり? 見抜かれてる? うん、しごく最もな意見。

「プロは覚悟が違うんです。目の光が違うんです。まったく別のも
のなんです。月子さんには無理」

雪彦に言わせればプロ野球なみに、ある意味それ以上にきびしい世
界なのだそうだ。絶対傷つくし消耗する。派手な格好しなきゃなら
ん(そうなの?)。そんな月子さんは嫌だ見たくない、と言う。

「そんなことになったら友達が自衛隊に入っちゃったのと同じくら
いショック受ける」

そうか。じゃあ、もし性風俗でお金を得たとしても雪彦には内緒だ
な、なんてまだ心の裏で考えている。無理だ無理だと言われる程、
くやしさがこみ上げてくるのを押さえきれない。

「今は不況で、若くて可愛い子がいくらでも風俗に流れてるんです。
月子さんの年齢じゃマニアックすぎる、絶対みじめになります」

くやしさの源はここか。若さを価値とする考え方への反感。でも、
それだけではないようだ。

「年齢のいってる人は、それなりのテクニックがないと。プロがそ
の気になれば2秒でいかせますよ。」

愛なんかまるでない、と分かっているのにすごい快感があるのだそ
うだ。はっきり言ってわたしのテクは大した事ないらしい。がーん。
そうか、愛でテクのなさをおぎなっていたのか。雪彦、あなた正直
すぎる。

「じゃあ、テクを磨くよ」

しかし、どうやって。わたしは、くやしまぎれに口から出任せを言
っているようだ。どっちにしても1人で思いつめていただけなので、
「雑誌を買う」→「面接に行く」まではもっと強い動機がないと踏
み切れないだろう。所詮、お気楽主婦の空想か。そんな自分の甘さ
にも腹が立つのである。

結局、性風俗の世界は限られた情報であれこれ空想するしかないの
であろうか。わたしのこのくやしさはどこからわいてくるのか。

「そんなに思うように稼げるもんじゃありませんよ。アブク銭だし。
きびしい世界ですよ」

で、この問題は一時お預けなんである。24歳にさとされてりゃ世
話ねえや。忠告はいたみいる。しかし、くやしさは残るんだなあ。

「少女だね」

と言われた。いい意味じゃないよ。くやしいから経験してやる、と
いう発想がガキだと言うことさ。少女だ少女だ、とはやしたてられ
た。それがまたくやしい。まあ、つきあってる男に相談する内容じ
ゃかった。どうかしてた。

うーん、しかし。

散歩で迷子になるのは好きだが、気の迷いは苦しいなあ。すかっと
答えがでりゃいいんだが。まっとうなバイトで稼ぐしかないか。他
にしてみたい仕事は絵画モデル。それを言うと、

「結局、裸になりたいんかい」

と言われた。ピンポーン。そうなんだ。わたしは裸になりたいんだ。
でもまあ当分は好きな男の前でだけ裸になって満足していよう。

あとこの日記と。

計画は頓挫。もし実行するとしても次は秘密裏に進める。

この話はとりあえずこれでおしまい!

月子