2002/11/23(土) 『作品』――残したいもの

『作品』――残したいもの

部屋のダイエットにいそしむあまり物的拒食状態。命に別状はないが、近所に出来たばかりの百円ショップの棚の間を出かけていっては徘徊している。大して役に立たない細々したものを気まぐれに買う楽しみってあると思うんだけどそれがなんだか恐ろしく感じて百円のものを買うか買わないかで吐き気がするほど迷い悩み結局何も買わずに部屋へ戻る。

自分の部屋にこだわりすぎるんだな。

部屋は作品じゃないのに。

麻紐でくくった古本の山。昔通販で買ったパネルヒーター。ミシン。スライドプロジェクター。やっと直ってきたCDプレーヤー(これは同居人の持ち物)、ガラパゴスゾウガメの置物。自分で作った90cmのテディ・ベア。編みかけのマフラー。緑の無地のカヴァーをかけた座布団。山吹色のカーテン。楽器と録音機材。父のお下がりのプリンター。母のお下がりの裁縫箱。写真の引伸ばし器(35ミリ~6×6まで使えるのででかい)。コピーで作った小冊子。売るほどあるCD。売るほどあるマグカップ。拾った文机。拾った木の座椅子。拾ったファクシミリ付電話機の子機。風呂敷で包んだ服や靴下。今膝の上で打ってるこのパソコン一式。

部屋はわたし。あまり誰も遊びにこない。

産み出すことにともなう苦しみはそれが物であっても、ある。でも残したいから作品にする。残れるかどうかは作品の強度にかかっている(運、幸運、強運)のだが、そっから先はゆだねなければならない。わたしはかかえこみすぎるな。運命。うんめい。うんめえ。そりゃそうと現実はトラブルに満ちているということをひしひしと再確認。

日記は作品?

さわれたほうがいいな。いつか捨てることになるのだとしても