2002/07/21(日) 恋の弱点をつつかれると涙がとまらなくなる。

別れた男が夢に出てきてオレの嫁と会ってくれなどと抜かすのをバスタブのぬるいお湯につかり泣きながら聞いている夢をみて、当然風呂に入っているので夢の中では裸で、目が覚めても夏なのでわたしは裸で寝ているのであった。

公園でナンパされて焼き鳥とビールをおごられたあと暗がりのベンチでちゅうをかまされて帰宅し、メールで男にそれを伝えると「ちゅう見たいな」と返事がありこいつは嫉妬をしないのかと腹立たしく思わないでもなくそれでも翌日に他の用事があって電話で話したあとでまたメールを送った。これは夢ではなくて。

昼に仕事からもどると二通のメールが届いていた。早朝4時に届いたものだ。また眠れなかったのであろうか。そして他のメールと合わせて読み返すうちに自分の勘違いに気づいた。

「見たいな」ではなく「見たないな」だったのだ。

「な」の字を一文字見逃していた。うかつ。男は関西圏に住む。

関東者のわたしであれば「見たくないな」となるのだ。「見たないな」は「見たいな」により近く「見たくないな」からは遠いのである。電話であったらそんな取り違いはしなかったであろう。「見たいな」と言われたのだと思い、微妙に機嫌を悪くしたわたしはそんな気はさらさらないのにもかかわらず「3Pでもしますか」と送ってしまったのである。後悔しても遅いのである。風俗行きたい、若い彼女欲しい、とことあるごとに愚痴をもらす男へのあてつけであり、つまらない冗談であった。

早朝のメールには泣かされた。

わたしは決して涙を流すのはきらいでない。この十年は男を好きになるたびに、なぜ男の選んだのがわたしではなかったのか(片想い)、この男じゃなきゃいやだ(入籍)、この男が欲しい(不倫5年)と思いがつのるたび泣いたりわめいたりしてきたものだ。そして本気で男を好きになるたびに、その男の子供を欲しいと願いまた男にもその欲望を伝えてきたつもりだが一度もその機会に恵まれずこの年になってしまった。

ナンパ男は神さまの使わした子種の主かもしれないじゃない?

なんて冗談を真顔で語れるほどには追い詰められているわたし。本当はあいつの子供を産みたいのさ。そう思うとまた泣けてくる。

 

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月子