2002/05/30(木) 益荒男との3日間。最終回。

昨日は日記を3回更新したところで、息抜きにクラブやMy登録の新着日記やゲストブックをのぞいていたところ、リアルタイム(?)な書込みがいくつかあったのでメモでお誘いして裸の月ホームページのチャットルームで待機。おふたりの方と長時間お話した。

気がつけば4時間以上も経ってるの! びっくり。

お互いに日記やクラブの書込みを読んだりしているので話題がつきない。ネタは採れたて新鮮だし。しかも楽しいのね、声に出して笑ったりしてる。たぶんわたしは実際にあっておしゃべりするより、こうしてキイボードを叩いているときの方が饒舌だ。お会いすると視覚や聴覚その他から情報が豊富に入ってくるので、そちらを処理するのに忙しい。「観察」がわたしが人に出会う際の大事な要素だってことは昨日のチャットでも明らかになったし。いずみちん、すなおちゃんありがとう。

昼間「別れないで」と電話をよこした男(夫)と夜話す。

ビールを飲んでいつもの調子だ。多少かしこまってはいる。どうなるんだろう、これから。脳をニュートラルにしてどちらにでも走り出せるように……、考えないように考える……、傷つく事を恐れない……、オッケーわたしは大丈夫。これからは女の相談相手もいるのだし、ひとりになっても怖くない。ひとりはさびしいけどきれいな感じ。何もない部屋。ふたりでいるのは散らかった部屋。にぎやかだけどわずらわしーの。捨てる時は思い切って捨てる。後悔は、するよきっと。でも後で相手を恨むようなつきあいには、したくないのだ。

さて、益荒男宅に滞在した3日間について書いてきた。月火水と3日もかけて。でもこの濃度で書こうと思うとあとこの倍はかかる。それだと6月になっちゃう。

毎月削除して新しく書き始めるって、1月に決めたからそれはつらぬきたいの。でもってもうすぐ半年たつのね。早い、のかな? でもまだ12月までは半年以上ある。Web日記を通して何人かの方に実際にお会いして、その後も、メモやメールやチャットやメッセンジャーでやりとりをして、日記書いて日記読んでゲストブックや掲示板もあって、興味はつきない。裸の月は1年、て決めてはじめたから、今年の末にはいったん終了することになるけど、その後もおつきあいを続けていけたらいいなあと思える出会いを増やしていきたい。前半のまとめみたいになってきちゃった……。

益荒男の所から戻って、毎日のようにメールのやりとりをしている。電話も2回した。どちらも長電話だ。今朝メルチェすると4時に携帯電話からメールが届いていた。真夜中に目が覚めて眠れなくなった、不安が津波のようにおそってくる、あせっている、云々。そして最後に「ごめんね。」

さっきさ、いずみちんの日記読んでて彼からのメール一行「話したかった。」ってのね、ぎゅっとくるのよねこういうの。わたしまでもらい泣きなのさ。

離れているからね、よけいにやさしくしたくなる。わたしの場合。

不倫じゃん? 不埒じゃん? 肉体関係こみじゃん? 「秘密の恋愛」じゃん?

1月に日記書き始めて、最初は手当たり次第目につく日記読んでみた。ゲストブックに書込んでくれた人の分は必ず読みに行って、だいたいどんな人なのか自分なりに見当をつけてからお返事を書くようにしてた。そしたら1ヶ月半でもうしんどくなってきた。今ならちょっとは理由がわかる。しばらくゲストブックを閉鎖して自分からコンタクトを取りたい人のところにだけ行くようにした。あのね、わたしはね八方美人どころか一方美人にすらなれないのよ。来るものは拒むのよとりあえず。だって見知らぬ人なんだもん。

ピュアってなに。無垢ってこと?

ピュアぶるな。いい人ぶるな。でもって構えるな。脱力~。。。
(「いい人」と「いい女」って別なのね、面白い)

さ、自分で自分に言いたい放題したところで続きでも書くかな。e-mode。

滞在2日目、先に目をさました益荒男は、銀行に用事があるからと出かけていった。わたしは電子レンジで湯を沸かしてインスタントコーヒーを入れ(myマグカップ)お菓子をつまみ、シャワーを浴びた。

思いついてワキの毛を剃る。

「そのままでいい」って言われてたんだけど、「ちょっと飽きた」って言うから、はは。これから夏だしさ。今日もいい天気みたいだし、ノースリ-ヴのワンピ-ス着てきたからカーディガンなしで歩けるし。去年の夏は一度も剃らずに通したんだっけ? そうするとワキ処理は二年ぶり? 久しぶりだな。

右手にシェーバーを持ち左わきを剃る。うーん、綺麗くない。一本ずつ抜こうか、と思いシャワーから上がって髪を乾かしていると程なく益荒男が戻ってきた。

結局そのままノースリーヴで外出。ものすごーくいい天気。夏みたい。五月はこうじゃなくちゃ。右わきに注意。袖を通さず肩にカーディガンを羽織る。

S大社のそばの銀行による。わたしのバイトの給料が振りこまれているはず。帰りの交通費を下ろす。(この前コマジュンさんにお会いした時「いざとなったら無賃乗車よん」と言ったら「三十過ぎてみっともない」と言われたのがさすがにこたえて(笑。ちゃんと大人らしく運賃を払うことにしたの、って当り前だわ……。)

T公園では音楽祭がおこなわれている。といってもメインはフリーマーケットだ。ゆっくり見たかったけど暑いしお腹空いてたし、やってる音楽も気に入ったものではなかったので外周をまわって自転車屋へ。

この辺りは益荒男が去年の夏まで住んでいたところ。銀行へ行ったついでにホームセンターを見てきたが荷台は売ってなかったのだそうだ。中古チャリ屋のいい具合にパンチの効いた親父さんが500円で荷台をつけてくれる。ついでにカゴがぐらぐらだったのも直してもらう。親父にドリルが良く似合っていた。

そこから二人乗りでN公園の植物園へ。三時半になっていたから入園時間ぎりぎり。途中で買い込んだイカ焼きとたこ焼きとビールをベンチに座って食べる。たこ焼きは大玉で熱々、九個で300円。風に煽られ益荒男のイカ焼きの皿がひっくり返る。首に巻いていたスカーフを頭からかぶり日除けに。「どこの国の女だ。」と言われる。ふふふ、わたしは「カブールの女。」と答える。

薔薇園を通り抜け、ぐるっとまわって外へ出る。薔薇は満開に近く、思い切り発情しているという感じだった。薔薇を背景に撮影しているカップルがいた。「今のふたり、ものすごく不倫ぽかった」と益荒男が感想をもらす。発情しきった薔薇の前で恋人を撮影。ある意味、熱写ボーイだわ。他人の視線が気になる益荒男は手をつなぐことをいやがる。わたしは手をつないでもらえないことで傷つき、益荒男は手をつなぐことで傷つく。痛いカップル? いや~ん。そりゃ意味が違いますわ。かきつばたが美しかった。どうせ発情するなら薔薇よりかきつばたのように、なんて。

もともと中古で買った益荒男のチャリ、タイヤのチューブがもはや限界で、止めておいた間にすっかり空気が抜けていた。とりあえず公園の側の自転車屋で空気を入れさせてもらい、なんとか二人乗りで部屋まで戻る。パンク、というよりチューブが磨耗してるんだそうだ。なんとか自分で直す、と言っていた。

益荒男がテレビを見ている間にロフトへ上がって脇の手入れ。益荒男の眉の手入れ用の毛抜きを借り右脇の毛を一本づつ抜いていく。「もう済んだ?」と言って益荒男が上がってくる。まだだよぅ、見ちゃいやだ。右脇に顔をねじ向けているわたしの左横にちょこんと座って何かと話し掛けてくる益荒男。

昨日もだ。着替えるために服を持ってロフトに上がったら、ついてきてちょこんと正座して話し掛けてくる。見られないようにわざわざ二階に上がったのにさ。「まあ、いいじゃないですか」と言いつつずっと見てる。助平と言うより、何だか子供みたい。ずっと話し掛けていたいらしい。

処理が済んだので万歳をしてみせる。「どう?」「うん、抜いたほうがきれい」「でしょ?」そうなのよ、抜いたほうがきれい。でも首も疲れるし時間もかかる。でもま、当分はがんばってきれいにしておきましょうかね。

その後セックスしたんだっけ? したと思う。晩ご飯は回転すし。帰りにスーパーに寄り明日のカレーの具を買って、夜中にコンビニに買い物に行った。ん? 違う、夜中にコンビ二行ったのは前の晩。アイスクリームを買った。酒も買った。スーパーではタンポンも買った。てことはもう生理来てた? 違う、最後の日にもう1回スーパーに行ったんだっけ。もう記憶がぐちゃぐちゃだ。そしてどんなセックスしたのかもはっきり思い出せない。もどかしいやらくやしいやら。

まだ一週間もたってないのにな。

着いた日を、1日目と数えていないからだ。何しろ到着が日付の変わる直前だから。その三十分ばかりを1日目を数えるなら3泊4日ということになるが、数えないと3泊3日という変な日程になる。更に帰りの車中も1泊とすると4泊5日、結構な不倫旅行だぜ。しかし正味は丸3日なのだ。

3日目も昼近くまで寝て、自転車もパンクしてるし、わたしは生理だし、ずっと部屋にいることにした。でもってローションで遊んだ。前日に鳥モモ肉、玉ねぎ、にんじんを買って先に起きてわたしが作ったカレーは残念ながら益荒男の口に合わなかった。輸入食材店で買ってきたカレーペーストの香辛料がダメだったのだ。肉とにんじんだけをようやく飲み込む益荒男。「ごめんなさい、せっかく作ってくれたのに…」わたしこそ悪かった。

そうだ、その後もう一度スーパーに行った。しめじと豆腐と卵を買った。生理用品は二階で会計だったのをわたしは知らずにカゴに入れたまま降りてきて食品を見ていたら益荒男が驚いて「万引きと間違われるから早くいってらっしゃい」って言ったんだ。そしたらバイトの男の子が包装紙で四角く包んでくれてまるでコンドームの箱みたいだったので笑った。バラの包み紙でなんだかレトロなのよ。

辛すぎるキムチを冷奴に乗せ、あとはレトルトのハンバーグとしめじを合わせたのを益荒男が作った。わたしはカレーの残りを食べる。テレビに発泡酒。帰りの時間まであと3時間。

「僕と、風呂と、どっちがいい~?」

食後にふざけて益荒男が聞く。両手を広げて。ああ、部屋についたばかりのころと別人。やっとうちとけくれた。ここまで3日もかかるのか。もうすぐ帰っちゃうのがさびしくておどけているとも考えられる。

「僕がいい~!」

と益荒男に抱きつく。「では上に行きましょう?」布団で足を絡めあってごろごろ過ごす。こうしていた時間がいちばん長いような気がするな。ずっと並んで寝てたような気がする。交接するのもいいものだが、こうして動物の子供みたいに重なり合ってるのがなによりほっとするんだ。

結局風呂も入ったんだけど。狭い浴槽にふたりで。前にじぇりちゃんからもらった「月光」って入浴剤を入れて、花婿と行ったホテルのフロントでくれたマッサージ・ローション(カネボウかなんかの、これはさらっとしててそれほどエロくない。普通の)を体に塗りっこして、交接もしたらやっぱり生理の1日目だから殺人現場みたいになって、「(精液)かけたい。」って言うからお腹の上にだしてもらった。シャワーで洗い流す。

ぎりぎりの時間まで風呂場にいたので上がるとすぐに服着て部屋を出なければならなかった。

地下鉄の改札まで見送ってもらう。さっと手を振って別れるわたし達。「じゃ、また。」握手やキッスというお別れのパフォーマンスは一切なし。また来週会うみたいにあっさり別れる。

次に会えるのはいつか、まだわからないけど。
PR>>>>>千日前変態倶楽部

☆処理しちゃった……月