2002/05/29(水) 益荒男との3日間。愛撫にちょうどよい強さとアフター・セックスの笑顔。<e-mode>

※注意:e-modeとはエロティック・モードのことです。この日記は露骨な性的表現を含みますのでそのような内容の文章を読みたくない方はご遠慮ください。

 

たった今、男(夫)から電話があった。

「別れないで下さい。」

ああそう……。

ではがんばりましょう、と言って切った。これは離婚届現物目撃効果か。ここで、ああ、あたし愛されてるのねなんて熱く再燃しないところが結婚九年目の実態である。九年をかけてここまで念入りにさめきってしまったというわけだ。愛着はあるが発情するのは難しい。ここから先必要なのは、努力、忍耐、執念。やな感じ。今回の騒動が不毛にならないよう祈るばかり。男の決心はもろい。何度も経験済みだからわたしだって用心深くなっている。まだまだ油断はできないのさ。

要さんからの荷物、ひとりで開けて味わってみる。うーん、かっこいい。彼はすごい。狂気を感じる。マジで尊敬する。この仕事は気違いじみている。これを参加者全員に配布とは太っ腹すぎる。どんなにでかっいケツの穴の持ち主じゃ。わたしの写真が一枚載っているのだが、わたしって今こんなやせこけてるのか。太りたいけど腹出るのはいや。ジレンマ。まあ、どうだっていいや。要さんありがとう。メールじゃなくって手書きのお手紙でも出そう。

エロ・モードに戻る。

外出の一時間前まで裸で抱き合っていた。お腹が空いたので益荒男の作ってくれたラーメンを食べる。おいしい。すきっ腹にラーメン。白髪ネギとチャーシューがのってる。

地下鉄に乗って待ち合わせ場所へ。2時間半のおしゃべり。生ビール2杯、彼女は1杯。テラスの席で雑音と埃にまみれてそれでも外の風は気持ちがよかった。今は五月なのだ。わたしはぼうっとしていなかっただろうか。いくつか聞きそびれたことがあるような気がした。なんだったかな? 思い出せないけど。「駅弁」のナゾは解明したし(笑。

彼女に会うのは二度目。会って話すことによってメモやメッセや日記がよけいに楽しくなるんだ。子供の写真を見せてと言おうかと思ってたら実物にお目にかかれた。まだ明るい空に、白い月を見つけて「オツキサマ、オツキサマ」と指差す子供。「よくしゃべるでしょう?」と彼女。それじゃあまた、と別れる。またきっとお会いしましょう。

その近くのインターネット・カフェへ寄ろうと思っていたのだが、入会に身分証明書が必要(前回の来阪でも身分証明書の話が出たっけ、はつせで。)と彼女に聞いて、いったん部屋へ戻ろうと地下鉄の改札から益荒男の携帯に電話。すると「近くにいます。すぐ行きます」と言う。忠犬みたいでよろしいな。自転車で来て、そこら辺の古本屋で立読みをしていたのだそうだ。

益荒男の運転免許証でふたり入店させてもらい、自分のPCを持っていない益荒男に見せたかったサイトに接続。飲み物を注いできてくれた益荒男の手に何故か管野美穂のヘア・ヌード写真集。あのね…、いいんだけどね。インターネットへの興味がいまいち湧かないらしい益荒男は、今度友達とプレステツーやりに来ようなどとつぶやいている。まあ、いいんだけどさ。一時間ちょっとそこで過ごす。

彼の自転車には荷台がついていないので、そのまま並んで歩いて部屋まで帰った。ためしに商店街で荷台をつけるのはいくらか聞いてみる。二千二百円とのこと。「ホームセンターで売ってないかな? 自分でつけたらもっと安いと思う。」と益荒男。途中コンビニエンス・ストアに寄りトイレを借り、懐かしいアイスクリーム(六十円)を買ってもらって歩きながら食べる。障子紙のようだった月が暗くなってゆく夜空に濃く映える。明日の予定は何もない。今晩これからどうするかも決まってない。部屋へ向かってはいるのだが、あてどもない気分でぶらぶら歩く。

「ラーメン食べたいな。」

と、わたし。あれ、朝もラーメンじゃなかったっけ? わたし達。「いいですけど。」と益荒男。前にも一度行ったことのあるこってり系のラーメン屋で夕食。満腹になって帰宅。布団にごろ寝して、雑誌を見たり、だらだらおしゃべりしながら過ごす。自分のダメさ加減について熱く語る益荒男だったが、話してるうちにまた新たな「ダメ」に気づいて愕然とし、何故かそれが大笑いのタネになりお互い笑いが止まらなくなってしまった。そして夜中に見たいテレビ番組があるとかでまた下へ降りた。

スタッキングできる椅子みたいに重なって座る。だけどなんであたしが下なんだ? いいんだけど。体の重さが気持ちいい。あたしより身長十五センチは高いくせに、体重差は十キログラムを下回る益荒男の体。ひざやひじの関節がぐりっと目立つ。女みたいな細い指は異常に長く見える。

そういえば今回の滞在中、わたしのお尻の穴に益荒男の指を挿入してもらった。つけ根まで。ゆっくり出し入れしてもらうと後ろの気持ちよさが少しはわかったような気になったけど、快楽の穴はまだまだ奥深そうだ。わたしばかり可愛がってもらって、益荒男の穴を可愛がるのを忘れちゃったわ。わたしってばまだまだね。

そう、快楽とは、開拓されるものだったのだ。

わたしの乳首の性感を開拓したのは多分前の男(花婿)である。益荒男もわたしの乳首を可愛がってくれる。

「気持ちいい」くちびるで乳首を柔らかく咥える益荒男。
「もっと…」舌を尖らせて乳輪を円くなぞったり乳首の先端を突く益荒男。
「齧ってぇ」軽ーく、やさしく歯を立てる益荒男。なんだかもどかしい。

「齧るのが気持ちいいんですか?」ハイ「変態ですね。」ヘンタイナンデス「助平ですね。」ソウナノアタシスケベナノ……。

逆にあたしが益荒男の乳首を齧ると「イテテ!」ついつい強く噛みすぎてしまうの。ごめんなさい。齧る時の力加減が花婿仕様になっているのだ。痛いくらい噛んで、と言われたから。そして叫ぶほど噛まれたものだ。太目の男って乳首への強い刺激を好むのかな、と少ない経験から思ったりする。(少ないのよ、再度念押。)爪でつねってくれって要求してきた男もいたわ。そんなことを益荒男にしたら恨まれそう。痛感の耐性は個人差が大きいのね。益荒男の愛撫はジェントリー、ナイーブ、テンダリー、ソフト。前の男はクリトリスへの愛撫も激しすぎて快楽に結びつかなかった。「強すぎる。」とうったえても興奮してるのか手加減してくれない。益荒男の乳首への攻撃はやさしすぎるけど、クリトリスにはちょうどいいのよ。

益荒男の尖らせた舌先。長い指はポケットの中を探る。引き抜いて見せてくれた指には、ねっとりと白い分泌物がからまっている。自分のにおいを嗅いで舌でちょこっと舐めてみる。益荒男が苦手とするにおいと味。これにくらべたらオシッコの方が全然マシ、むしろ香ばしくて美味しいと言ってもいいくらい、なのだそうだ。確かに、酸っぱいような生臭いにおいだし、奇妙な刺激が舌に伝わる。これがパンティにつくと濃い色の染料が脱色したりするんだよな。膣内の消毒や殺菌の役目をしていると本で読んだこともある。においに敏感な益荒男は、オエっとなりそうなのをこらえながらクンニをしてくれる。どうもありがとうございます。もう、文字通りとろとろに気持ちが良かったです。思い出すとまた濡れてきちゃうぐらい。残念ながらクジラにはなれなかったけど(笑。

刺激を加える場所によってちょうどよい強さというものがあって、快感の感じ方にも当り前だけど個人差があって、「パチニ小体」っていうのが気持ちよさの正体らしいんだけど(痛点とか冷点みたいに)当然そんなもの皮膚の上からは見えないし、気持ちよさの焦点はお互いが手探りで探し当てていくしかない。言わないとわからないことは多いし、言ってもわからない奴も多い。

「声、出して下さい。声を聞かせて。」

昼間で、隣の住人は出かけていた(てことは金曜日か?)。あたしは益荒男に聞かせるためと自分で聞くために声を上げる。彼の動きに会わせて声色を変化させる。演技だけど技巧的ではない。媚態だけど媚びてはいない。この気持ちよさはウソじゃないもの。恥ずかしいけど羞恥心はない。獣じみてるけど理性はなくならない。本気で、淫らに、乱れて、喘ぐ。昼下がり窓を閉め切った部屋に声が響いて快楽の濃度が増す。わたしの声に反応して益荒男のペニスが大きくなるのがわかる。

「おっきくなってる」
「うん」
「あ、すごくおっきい」
「うん」

あっ出るよ。出していい? 射精する前に益荒男が訊く、すがるような目つきで。いつもはいいよ出して、って言うんだけど、この前いじわるして「ダメまだ出しちゃ」って言ったら「ダメって言われるとよけい出ちゃいそう」って苦しそうにこらえていて、その様子がとても気持ちよさそうでいじらしくて可愛かったのでまた「ダメ」って言ってみる。「ダメいっちゃダメ」おしっこ我慢するのは気持ちいいのよね。あ、あ、もう出ちゃうぅっていうぎりぎりの線まで。子供の時はそこで我慢し切れなくておもらし(これはまた別の気持ちよさ)しちゃったりするんだけど。射精をこらえる感覚は、男でないからわからない。でも益荒男の表情はとても豊かで見ていて心揺さぶられる。

あ、出る……。

眉根をぎゅっとしかめて口をぱくって開けてる。息も止めてるみたい。わたしもついつい息を止めて彼の表情に見入る。薄っすらと開けた目が苦しそうですがりつくようで、でもってとても気持ちよさそうで益荒男の頭をぎゅっと抱く。なんか、よくやった! とでも言ってやりたいような気分よ。

「気持ちよかったですか?」
「気持ちよかったです」
「よかったですね」
「どうもありがとうございます」

セックスの時ってわざと馬鹿ていねいな言葉使いになってたりして。そのほうが気持ちいいって知ってるのね。年下の益荒男が常に気を使ってるせいもあるけど、さっぱりした顔でにこっとする益荒男はとても可愛い。※多分わたしにとってのみ、だけど。(つづく)
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