2002/03/28(木) 誰か首絞めて。

結局メールや電話じゃどうにもならんという教訓。

雪彦は男同士でわびしくも楽しく飲んでいるらしい。金八観てる?
そんな……。ほっとくわ。

ムーしゃんもPCの前にはいません。

わんわんはもう夢の中。枕に頭付けて5分で完眠。そんな単語ある
ん? 知らんけど。とにかく1人でPCに向かう時間取れました。

で、どうする?

酔払ってますけど。

うん。茶なり一服。明日バイトだというのも救いのひとつ。

適当な時間が来たら寝ましょうよ。ふむ。大人じゃーん。

虹彦さんのくれたハーブ・ウオーター。レモン・グラスの。何か効
き目ある? ようわからん。かすか過ぎて、やさしすぎて、控え目
過ぎて。

刺激? 欲しいのは?

それも、今はよくわからない。飲み過ぎた。泣くの我慢した。

我慢?

それをしなくていいように、ムー助氏昼間に訪れてくれたのでは?
でも無理だ。あんなやさしい目をしていたら、困らせるなんて。

結局の所、聞き分けのいい女ぶって、暖かい目で見送って、祝福し
たつもりで、後で泣いてる、聞き分け良くなんかなれないって。

せめて、何?

傷つけたくなんかない。困らせたくもない。嫌がらせなんかしたく
ないただ祝福したいだけ、それができない天使のふりが。

あ、涙出てきた。これはこれでいい兆候。素直にね、素直に。

いっぱい泣いたらいいじゃん。だれにも迷惑かけるじゃなし、わん
わんはもう寝ている、雪彦は遠くにいる。ひとりで酔ってりゃ。

出会いは誰にも止められない。

出合った本人達も押し流されて行くんだ。時期だった、それだけの
事。ムー助さんが新(旧)彼女と再会したのも、わたしが雪彦と会
ったのも。季節がめぐって来ただけのこと、桜が咲くのと一緒。

なら、どうでもいいよなこと。

また雪彦におしっこ飲まれちゃった。花見の後で、体冷えてて、ト
イレ行きたいって言ったら、じゃあ飲むって当り前のように。

ちっとも「いける」んだっておしっこは。膣の分泌物は酸っぱくて
苦手だけど、おしっこは香ばしくてむしろ「おいしい」って。本当
なの? それから出す前のためらいが伝わってきていいんだって、
羞恥心が、伝わってくるんだって。尿と一緒に? そうなんです
か? 保母さん。

保育園の頃の記憶。

誰かが粗相をした。異臭がする。朝の集会か何か。保母さんが総出
で臭いの出元を調べる。パンツの上からおそそを探られる。園児だ
ったわたしはその屈辱感を覚えてる。わたしはしてないのに、わた
しじゃないのに。

集団行動は大嫌い。

雪彦がバスタブの中でお口を開けて待っている。いいの? してい
いの? いいんだよ、と言われてもなかなか頭のタガがはずれない。
その葛藤が美味らしい。我慢していたものをついにもらしてしまう。
ちょろっと出る。もっと出るでしょ? 雪彦はまだ待っている。恥
ずかしいよ。だからいいんでしょ。あ、あ、出ちゃう。意識ははっ
きりしている。バスタブに落ちる音と、雪彦の口の中に落ちる音を
聞き分けている。雪彦がノドを動かして「ぐび」と飲み込む音さえ。

んなことしとる間にムー助は旧友を温め……。

あ、しょうもな。それ考えるのやめ。

リンゴンリンゴン、意地でも祝福。

そりではみなさんご機嫌よほ、さいなら。

誰かわたしの首絞めて。

本気で。やさしく。

月子