2002/03/08(金) 好きな男の寝起きの声に反応するセンサーがわたしの耳の骨にはあるらしい。

昨晩、9時過ぎから12時ちょっと前まで雪彦と電話。

起きたばかりの寝ぼけ声でめちゃめちゃ可愛い。好きな男の寝起き
の声って何でこう、ぐっとくるんだろう。今まで一番セクシーだっ
たのは刃君だ。寝起きの声がセクシーだね、と言うと

「単なる擦れ声じゃないですか」

って言われたけど、いいもんはしょうがない。この人普段の声も擦
れてる。好きな声だ。高い声の人は苦手。男でも女でも。

雪彦の晩ご飯は自分で作ったお好み焼きと発泡酒だったらしい。思
わず自分の日記のワンフレーズを思い出す。具は豚肉とキャベツだ
けだが1人で食べるのがもったいないくらいとてもおいしく出来た
そうだ。よかったね。でもって、さびしいね。それから急に、

「受話器が雑巾臭い」

と言い出して、ごしょごしょ拭いている。うるさいぞ。

これはわざとに置き忘れてきたのだが、プチサンボンのミニチュア
ボトルを「自分で使ってます」と言う雪彦。この香りで女性本能を
くすぐるんだなんて言ってる。受話器が臭いからと塗ったらしい。
あれは子供用の香水なんだけど、甘ったれの雪彦にはちょうどいい
かもね。サムライは結局わたしが使ってる。

シャンプー、コンディショナー、サスペンダー付きストッキング、
香水。忘れ物リスト。

それから、枕もとに実家にいる座敷犬と猫の写真を貼って、

「かわいい、かわいい」

と悶えてると言うのだ。可愛いものに飢えているらしい。何かを愛
でたくて仕方ないのだろう。

テディ・ベア、いる?」と聞いてみた。

この間いっしょにおもちゃ屋に行った時、マンドリルのぬいぐるみ
を手にとって、「抱いて寝たい」と言っていたのだ。なんとなく月
子さんに似てると言う。わたしはマンドリルのぬいぐるみに似てい
るらしい。

ジグソー・パズルや編物にはまる前、テディ・ベア作りに凝ってた
時期があって何十匹と作った。とても置ききれるものでなく、実家
や子供のいる家に引き取ってもらったりしたが、まだあった。その
うちの1匹を雪彦にあげようかな、と思ったのだ。

クマのぬいぐるみじゃいやだけど、テディ・ベアなら好きと言う。
「大きさは?」と聞かれた。50センチくらいあるんだけど、と言
うとそれなら抱いて寝るのにちょうどいい、と言う。乙女だなあ。

パリ夫くんもクマが好きだった。べろべろに酔うと(結構しょっち
ゅう酔っている)自分の事を「こぐ」と言った。ごぐまの略である。

持って行くのもかさばるから、雪彦の気の変わらないうちにさっさ
と送っちゃおうっと。ほこりを払ってついでにサムライをつけた。

他には自転車で遠出をした話や(犬のフンだらけのすさんだ歩道、
日本人形の首、ハトの死骸、場違いな建売住宅)、はやりの歌の話、
仕事の話など。今朝のTVの星占いはさそり座が最下位だったとか、
そんなことを本気で気にしている雪彦はこっけいなのを通りこして
痛々しい。

今日は仕事で大切な用事があると言う雪彦。うまく行きますように。
失敗して落ち込んだメールを送ってきたりしませんように。

ろーりーさん、お元気ですか? 仕事が一段落したらまた日記書い
てね。

おぎーのさん、お大事にねえ。大丈夫、愛はあなたの中に在る。

フラちゃんには姪がふたりもいるんだね。いいなあ。時々むしょう
に子供の体が触りたくなるよ。小さくてやわらかくて無防備で。

そりでわ、とりあへずこれで。

用事がすんだらまた書こうっと。

月子
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