2002/03/07(木) すれた男に面と向かって、「処女ですか?」と聞かれたあの頃。

朝起きると、右の耳たぶが痛かった。

昨日ムーしゃんに齧られたからだ。痛いというのに、やる。痛いと
いう声が聞きたいらしい。耳から入った音声がアソコを膨らます。

わたしもまた甘えた声で痛いって言うから、よけい興奮させちゃう
んだよな。本気でやめて欲しかったら、思い切りさめた声で、言わ
なきゃならないの知ってる。でもムーしゃんには愛情が残ってるか
らそこまで冷たくできないんだな。

以前はピアスを入れていたんだけど、もうその穴はほとんどふさが
っている。いつからか必要としなくなってしまったのだ。

穴を開けたのは、はたちの頃か。何度でも言うがまだ処女だった。
体に穴を開け異物を入れるというのはセックスに通じる行為だとい
うのは知っていた。自分が処女であることがうっとうしくてたまら
なかったあの頃。

すれた男に面と向かって、「処女ですか?」と聞かれた時、黙って
固まってしまって何も言い返せなかったあの頃。まわりに人がいた。
「そうですよ(だから抱いて)」と正直に答える事も「そんなわけ
ないじゃないですか(だから抱いて)」とはぐらかす事も出来なか
った。初心(うぶ)とはこういう状態を言う。かなりしょうもない。

最近知ったのは、編物や手芸などの「針仕事」もセックスに通じる
行為だと言うこと。部屋にとじこもってせっせと針を動かしている
となんだか落ち着くのはそのせいだったのだ。

化粧品の容器は男性器を意識してデザインされる事がある。そして
ポーチは女性器の象徴だ。その話を聞いた時は「なんでもかんでも
そっちに結びつけんなよー」と思ったものだが、今はしごく当然に
なんでもかんでもそっちに結びついているのだと納得している。

身をもって実感している。ひしひしと。

「のろけ」よりも「悩み」よりも「秘密の恋愛」に何より人気があ
るのもよくわかる。誰でも人のセックスの舞台裏は気になるものだ。
人生の表舞台で堂々と声高に語られる自慢話や成功話よりも、楽屋
でこっそりささやかれる失敗談や裏話のほうが面白いに決まってる。

言葉に飢えてるわたしたち。それも本音にかぎる。とりつくろった
飾った言葉はもういらない。建前は表舞台だけで十分。疲れるし。

「裸の月」は表舞台を生きるわたしにとっての避難場所であり、休
息の場であり、ため息を吐き出す場であり、再び表舞台に立つため
の勇気を得る場である。楽屋というか控え室というか、要するに自
己確認。わたしはこんな風に感じる。こんな体験をした。こんな風
に思った。鏡の前に立って、チェックするのだ。

言葉を磨くというのは鏡を磨くのといっしょ。よく映るように。

そして「うぬぼれ鏡」という言葉があるように、主観というのは油
断のならないもので結局人は見たいものしか見ない。見たいように
しか見ない。勝手なものだ。

わたしが今月ゲストブックを閉鎖したのは人様のお相手が疲れたか
ら。舞台裏のはずの「裸の月」自体が表舞台になっちゃってさらに
その楽屋にゲストの方がいらっしゃる。言葉はわたしにとって非常
に大切なものなので、適当にあしらえない。さばききれないのです。

これじゃ裸になれねーじゃん。

お言葉をいただくのはうれしいことです。楽屋に花束が届くような
もの。でもそれならメモやメールがあります。わたしに度量があれ
ば日記とゲストブックの2本立てでいけるのかもしれませんが、あ
くまでわたしにとって大切なのは日記本体で、ゲストブックはその
「おまけ」に過ぎないのです。

まあ、いい「おまけ」がついていると得した気分にはなりますが。

日記は日記です。「作品」として捕らえるのはわたしとってはマイ
ナスだと思いました。自分でも観客(読者)がいるということに舞
い上がって、ちょっと勘違いしてしまった。というか、日々変化し
てる。わたしと日記の関係が。そりゃそうだよね。ウェブに日記を
書くという試みが初めてなのだから。試行錯誤。1年後に見るのは
どんな景色か。

楽しみ。

って事にしとこ。

お好み焼きを作るつもりがゲロっちまったぜ。ま、こんな日もある。

今夜はわんわんがおでかけ。雪彦に8時頃電話してもいいかとメー
ルでおうかがいをたてたら「今から寝るので9時にしてー」って、
今7時半だよ。昨日からまったく寝てないんだって。相変わらずだ。

あ、いずみちんの日記に「無題」、「続き」以外のタイトルが……。
それは「お詫び」。ゲストブックにこそ書き込みませんでしたが、
わたしもO型。でもあまり血液型あてにしてないので、気にしまし
ぇん。雪彦の買ってきた血液型別コンドームには笑ったが。最初、
自分のタイプAを買ってきて、それが使い終わったら「何か違うの
かなあ」って、わたしのタイプOを買ってきたんだが、そのあと体
の具合が悪くなったのを「このせいだろうか」なんて気にして暗く
なってるの。なわきゃねえよ。雪彦のへなちょこちゃんめ。と、気
にしないところがやっぱりわたしO型なのかな。

りえさん、お帰りなさい。わたしも海が見たくなりました。3月中
に友人の所へ旅行する予定だから、その時海岸まで足をのばそうか
な。コメントに「何にもなりきれない半端な人間」ってあったけど、
役割をきちんと演じていることより、その人が最もその人らしく生
きている状態にわたしは魅力を感じます。社会や世間はそれじゃあ
都合が悪いからそういう状態をなかなか良しとはしてくれないのが、
つらいところですが。「破滅的」は見方を変えたら「創造的」なこ
とかもしれません。新しいものを生み出すには古いものを壊さなき
ゃならない時もありますから。

ジェリーさーん、朝までっすかあ? ひー、どうぞお手柔らかに。

そうか、わたしがゲストブックを苦手と感じたのは、字数を気にし
て思う存分書けないからかも知れない。メモやメールでもそうだが
ある程度気心知れた相手なら短い字数でも、かなりの深度でコミュ
ニケーションしていく自信はあるのだが、やはり顔も知らぬお方相
手は誤解が怖い。みな底辺が違うからねえ。疑り深いわたしには、
ネット恋愛なんて無理。とりあえずは日記1本でどこまで行けるか。

って、どこに行きたいのだろう、わたし。

迷子になってみたいのかもしれないな。それで思いもよらなかった
景色に遭遇したい。そうじゃなきゃつまらない。だからガイドブッ
クはいらない。わたしだけの猫町に迷い込むのだ。

帰ってこれるかしら。くくっ。わたしは迷子派。わくわくするな。

9時を回ったら雪彦に電話。お互い寝不足だから短めにしよう。

じゃあ、また。

月子
mail to:hadakanotuki@lycos.jp

○○○○今ライコス恋愛日記に新しいカテゴリーが登場! その名も「恋の終わり」……書きたくねー!!月