2002/03/04(月) 「やおーん、やおーん」と猫の声、もう春なんだねえ。

さっきアップした日記なんだけど、中盤の「はあ」の前と後でテン

ション違ってるの分かります? 前半が昨晩の夜中に書いたもので、
後半はバイトから帰ってきてから書いたの。

手書きだとさ、字が全然違ったりするんだよね。自分の字でも。気
分がもろ出るから。荒っぽかったり、ちまちま丁寧だったり。キイ
ボードだと一緒。取り繕えるかと思いきや文章には出ちゃうから読
む人が読めば丸分かりだろうな。でもいいんだ。いいことにしたの。

雪彦のマンションのまわりは猫がたくさん棲んでいる。

建物の前が私道で、アスファルト舗装されてない砂利道だから近所
の猫達の格好のトイレになっている。気をつけて歩かないと猫の作
った小さな塚を踏んでしまう。「何で舗装しないんだろう、猫のた
めかな」と雪彦。そんなことはないと思うが。

「発情した猫の声、好き」と言って、やおーん、やおーんと鳴きま
ねをしてくれた雪彦。今、うちのまわりでも猫がいて、しきりに鳴
いている。やおーん、やおーん。

時々、「やお?」って短いのがはさまる所が可愛い、と言っていた。

「やおーん、やおーん、やおーん、やおっ?」

ってなるんだってさ。クエスチョン・マーク付きで。うちのまわり
の猫達は網戸をゆらして喧嘩をしている。「やおっ?」っていうの
聞きたいな。言わないかな。今日はとても暖かい。春やねえ。

さてと。

生理で体は重いが、気持ちは妙に明るい。今回の滞在では酔いに任
せて泣いたりしたせいか、帰って来てからは布団の中で1度泣いた
きり涙を流していない。空っぽの気持ちよさだ。これも春のせい?

気持ちいいからもうちょっと溺れていたいけど、足が着くと分かっ
たら立ち上がらなくっちゃ恥ずかしい。ここはもう浅瀬よ。

多分たっぷり愛撫されたからだ。彼のクンニだけで2回いった。

「こんなにちゃんとクリトリスを舐めるのは初めて」

と雪彦。彼の舌先は尖る。布団の中でお互いをペッティングしなが
ら「これで足伸ばしてたら、いっちゃうかも」と言ったら、それで
は、とばかりに布団から出てわたしの足を伸ばして取り掛かった。

「ここ?」

長い指を使ってわたしの内側を探る。「あっ」とわたしの声の高く
なった場所を念入りに撫ぜる。彼は深爪で指先は丸くやさしい。

爪切りも持ってないくせに。

伸びた爪はかじってむいてしまうのだ。雪彦の、薄い爪だからでき
る事。部屋の床に三日月の爪が落ちていた。自分でも気がつかずに
無意識にやっているという。

「あ、そこ」

雪彦の見つけてくれた気持ちのいい場所に意識を集中する。空いて
いる方の手で彼はわたしのクリトリスを剥き出しにして舐め始めた。

わたしの声の反応を頼りにいろいろな舐め方を試行錯誤する雪彦。
以前に、布団の中にもぐって舐めてくれた時は漫然と遠慮がちだっ
たが、今回は尖らせた舌先を使って、部屋の明かりの下で観察しな
がら具体的に攻める。積極的かつ繊細で華麗な舌さばき。いったい
何十分舐めていたの? その熱意、お見事。

指と舌と、それからやわらかい唇を同時に使ってわたしをたっぷり
気持ちよくしてくれた。おっぱいを舐めるのも上手よ。雪彦。

「一緒にいけたらいいんだけど」

わたしもそう思う。雪彦のクンニは上手だったけどわたしがなれて
ないからいくのにかなり時間がかかった。その間ずうーっと気持ち
のいいまんま。頭おかしくなりそう、と言うと「なって」って言わ
れたけど。

雪彦のとなりの部屋に住む女性は、パートナーとのセックスの時、
必ずいくらしい。むしろ男性の方が後からいくので「いくいくカズ
一緒にきてえ」と叫ぶ筒抜けの声をおかずにしている雪彦である。

今回はあたしらが筒抜け。おほほ。たまにはね、ご免遊ばせ。

『熱写ボーイ』見ながら、「バイブって使った事あります?」って
聞くから、この間買ってもらっちゃったよと正直に言うと、「持っ
てきて欲しかった」だって。はは。そう言うと思ったぜ。興味ある
のね。わたしは指や舌のほうが気持ちいいけどな。それとペニス。
当り前か。いろいろ試してみたいのよね、きっと。情報過多だから
実体験が追いつかないのね。でもいい勘してる、雪彦。繊細だし、
才能あるよ、きっと。

しゃあない。今度会いに行く時は持って行ってやるか、バイブを。
花見にバイブ。何だかなー。悔いのない人生をって感じですかね。

去年の今頃、ちょうど雪彦と文通してた。

わたしは自分の中にじゅうぶん下心が育っているのを意識していた
から、「ちょっと恋みたいで、やばい」と書いて送ったら、「ぼく
も恋をしてるくらいのうれしい気持ち(で仕事してます)」って返
事が来たから、これは相思相愛かしら、と思って会いに行ったのに
向こうは「まさか月子さんとは」と思ってびっくりしそうだ。

6年間でアタックした女性は7人。その誰もがダメでわたしは8人
目だったんだって。 ふうん。

いちおう礼儀で誰でも誘ってみることにしているのだと雪彦。わた
しの下心が見抜けなかったとは、セックスは才能あるかもしれない
が、とんだ恋愛音痴だ。ふられた7人の中にも、実はもう一押しだ
ったって子いるんじゃないだろうか。

それにしても会いに行く直前の手紙で、「(仕事は)軟禁覚悟で来
て下さい。(中略)わくわくしてきた。」と書いてよこしたくせに。
「恋」で「軟禁」で「わくわく」と来たらこっちだって期待するっ
て! まあ「仕事で」、という文脈をわたしが勝手に深読みしてた
わけなんですが、こんな結果に。期待通りやんか兄ちゃん。

雪彦の古い手紙、ひっぱり出してきちゃった。やべ。

せっかく浅瀬にたどり着いたのに、手紙で泣いちゃったら元も子も
ないわ。春先の空模様はまだまだ不安定なのよ。もうちょっと、強
い心の時に読み返そう。

先月、電話代が2万円を越えたという話を雪彦にしたら「少し控え
ましょう」と言われたから、また手紙書くのもいいかな。たまには、
便箋選んで、筆記用具選んで、封筒、切手選んでポストまで出しに
行こう。そうしよう。電子メールじゃ遠慮して書けないような愛の
言葉を書いちゃおうっと、むふふ(←『りぼん』)。

じゃあまたねえ。

読んで下さってありがとう。感謝してまする。

月子

○○○○
1月、2月の分をお読みになりたい方は、Lycosダイアリー、
日記検索で「裸の月」と入れて下さい。