2002/02/13(水) 「だっこして」と素直に言えるところ、それがわんわんのあっぱれなところだ。

みなさま、こんにちは月子です。

昨日見たものについて報告させてください。

夕方近く、ターミナル駅の地下道を歩いていると、犬を連れた奥さ
んが足早に歩いていました。大勢人がいる中をかき分けるように奥
さんは進んで行きます。わたしの隣で「きゃあ」と言って飛びのく
人がいました。見ると足元に犬のフンがてんてんと落ちています。
奥さんのつれている小型犬のものでした。小型犬のわりにでかいフ
ン。どれほどガマンさせていたのでしょう。奥さんを呼び止めて
「落し物ですよ」と言ってやりたかったのですが、犬を引きずるよ
うにして奥さんはもうずっと先の方を歩いていました。おしまい。

小型犬のふんばりは悲しい。気づいてやれよ、飼い主!

なぜ人ごみの嫌いなわたしが夕方のターミナル駅にいたかというと、
免許の書換えに行かなきゃならなかったから。気がついたら更新の
日時がせまっていた。今日がわたしの誕生日でした。

視力検査を担当している警察官の物言いが、あまりに高飛車なので
かえってそれが可笑しくて、免許の写真は笑いをこらえた顔になっ
てしまいました。髪はぼさぼさ。ま、いっか。

夕焼けがきれいだったので、45階に展望室のある高層ビルに登り
ました。そっからムーしゃんに電話をして待つことしばし。誕生日
を祝ってご飯をおごってもらう約束をしていたのでした。

まあ普段からおごってもらってばかりなんだけど。

ムーしゃんの連れて行ってくれたのは、魚屋が経営している居酒屋。
なんとメニューが50円からあって、火曜日というのに会社帰りの
サラリーマンでいっぱい。見たことないけど、男子校の学食ってこ
んな? というような男くさいどよめきに包まれておりました。女
性客はほんとに少なかった。背広率95パーセント。こういう店、
わたしはけっこう好きだったりする。

びんビール、生レモンサワー、熱燗2合、インドまぐろの刺身、ナ
スの揚げだし、じゃこサラダ、かきフライ、ハゼの天ぷら、ぶり大
根、厚焼き玉子。お通しはキンピラごぼうでした。

主にマンガの話。ハゼの天ぷらから「ハゼどん」の話題になり、
コロコロコミック」は画期的だったとか、「中1コース」と「中
1時代」どっち読んでたとか、しりあがり寿はすごい、とか漫☆画
太朗は実はおまえだろう、と言われたとかそんな話。実に平和だ。

食事のあとはホテルへ。

ここはムーしゃんの職場から程近くにあり(あまり近くてもやば
い)時々利用する、ホテルと言うより旅荘といったおもむきの宿。

駅が近いのに2時間3800円は格安。いったい何年前の値段だろ
う。そのかわり備品は少ない。ティッシュやコンドームはなし。歯
ブラシ2本、シェーバー1本、タオル2枚、バスタオル1枚、浴衣
2組。テレビも2チャンネルはなし。ビジネスホテルと言っても通
用しそう。布団はダブルだけど。わたしはキンキラ豪華なホテルよ
り古くて地味なこの宿屋の方が落ち着いて好き。この前入った部屋
なんか三面鏡があった。ちょっと怖い。でも懐かしい。

飲んでる最中から眠くてたまらなそうな目をしていたムーしゃん、
部屋に入るといきなり襲い掛かってきて、事をすますとあっという
間に眠りに落ちた。チェックインする前にコンビニで買ってもらっ
たデザートを食べながら、ムーしゃんの買った漫画雑誌を読む。

2時間たったころムーしゃんを起こしてお風呂に入ってチェックア
ウト。この風呂がまた、タイル張りで懐かしい。細い長方形で棺桶
みたいだった。レトロっちゅうか、わびさびやね。

いつものように会社へもどるムーしゃんと別れ、部屋に帰るとわん
わんが電気をつけたまま布団に入って寝てた。

「……」

あ、起こしちゃった。何か小さい声で言ってる。

「……」

よく聞くと、だっこして、と言ってるのだった。わたしはコートを
脱いで一緒の布団に入る。わんわんの布団はいつもすごく暖かい。
わんわんが寝てからPCの電源を入れメールチェックをして眠った。

1月の日記で男2.5として登場させた人からメールが届いていた。
携帯電話を持つことにしたらしい。短いぶっきらぼうなメッセージ
がかえってこの人らしく、とても会いたくなってしまった。まだま
だ未練たっぷりな自分を発見。どうどう。

戦士からは音沙汰なし。仕事に熱中しているのならそれでよい。

わたしが男の頭を胸に抱くようになったのはいつからだろう。

つきあう男の年齢が自分よりも下になってからだろうか。わんわん
と知り合って何度か抱き合ううちに、自然とわたしがわんわんの頭
を胸に抱くようになった。その方がお互いしっくり来るのだ。

ムーしゃんの腕枕は気持ちいいのだが、やっぱりわたしの胸に顔を
うずめに来る。それで「眠いのね」というと、ううん、と頭をふる。
寝息が聞こえたから、「寝てるんでしょ」と聞くとまた、ううん、
と頭を振る。そしてそのまま寝てしまう。

戦士もまたしかり。この子は膝枕も好き。甘えにくる様子はとても
かわいい。

なんかオレ、ムツゴロウさんみたいな気分になってきた……。

畑正憲

はやってるんですよ、わたしと戦士の間で。畑さんの文庫本読むの
が。戦士いわく「読後感のよさが最高」なのだそうだ。わたしは彼
がまわしてくれるのを読んでるんだけど、面白いです。動物大好き。

男も好き。

何かね、ひとりひとり別の生き物って感じなの。

前に、わたしの日記を読んで下さっている方から「複数の相手とつ
き合うことで楽になれますか?」という旨のメモを頂いたことがあ
るのね。その方は結婚してらして、他につき合っている人がいて、
それで苦しい思いをしてらっしゃるそうなんだけど、そのメモを頂
いたことで、わたしもいろいろと考えるきっかけになりました。

つきあっている男の数が増えるってどういうことなのか。

そりゃ生身の人間同士だから、不満がないわけはない。でもそこか
ら逃げるために別の相手とつきあっても新しい不満は必ず出てくる
はず。その度に男を変えていたらきりがない。消耗すると思う。

どんなに問題なさそうな人でも何かしらトラブルを抱えているでし
ょう。当然人間だから弱点はあるし欠点はあるし。立場が変われば
善悪も変わる。みんな自分の地獄を抱え持っている。誰かとつきあ
うってその地獄を含めてつきあう事だとわたしは思う。

お互いの地獄を暴きあうことを修羅場と言う。

天使のような人はいない。人間なんだから、つたないなりに、たど
たどしく、それでもなんとか、自分があげられる最もいいものを相
手にあげたいと思う。精一杯誰かを愛してる時、人はちょっとだけ
天使みたいになれる、かも知れない。ジャン・バルジャンみたいに。

猫はかわいい。犬もかわいい。小動物もかわいい。熊や牛やゴリラ
もかわいい。(触ったことはないけど)

男もみんなひとりひとり、違うんだけど、胸に顔をうずめに来る時
みな同じように愛しくてかわいい。生まれて、生きて、戦って、傷
ついて、眠りにつく直前。心細くて、淋しくて、甘えたいひととき。

赤ちゃんや子供はもちろん、男だって、女だって、大人だっておっ
ぱいが大好きだ。だって人間は哺乳類なんだもん。「癒し系」とい
う言葉がはやっているようだけど、おっぱいはまさに癒しの象徴で
はなかろうか。柔らかくてあたたかで生命を与えてくれる。子宮と
言いかえてもいいかも知れない。

だからこそわたしは子供生みたい。このまま子のない人生だったら
きっと後悔するだろう。あせってもしょうがないけど、何とかしよ
う。恋にうつつを抜かして、忘れないようにしよう。

幸福な恋の結果としての子供、ってのが理想なんだけどな。

どうなりますやら。

日記書き、自分に必要なものと割り切って、できるかぎり時間をさ
くことにしました。もう仕事がうんぬん言わず、書いてるときは内
容に集中して、できるだけ良いものにしていくつもりです。

読んでくださってる方、ありがとう。

助平でだらしない月子さんをこれからもよろしく。

日記書きには命かけます!(←気負いすぎ)

月子

○○○○
「みく♪」さんのゲストブックで日記人格と現実の自分とのギャッ
プ、みたいなことが話題になってましたが、ゲストブックやメモな
どで感想をもらう時、もしかしてこれをお読みのみなさまの頭の中
に、ものすごーくかっこよくて素敵な理想の女性が存在しているの
ではないかと思うと、あせる自分がおります。それでいて自分でも、
誰それさん素敵、かっこいい、って感想送ってしまうんですが。そ
れでそれはいいということにいたしましょう。ヌードを美しく見せ
るにはそれなりにポーズを取る必要があるのです。これは本当。

1月の頃にくらべるとカウンターの回り方はゆっくりですが、(1
月分の日記を分けたせいもある)ここ数日、My日記に登録してく
ださる方が絶えずうれしい思いをしております。現在28名。感謝。
2月は短いから、もう月の半ばを迎えるのですね。もっか日記書き
にぞっこんのわたくし、3月からの「裸の月」はどんな風にしよう
かと思いをめぐらせております。

「裸の月」1月分をお読みになりたい方は、メモにてご一報下さい。
折り返しアドレスをお教えいたします。月子