2002/02/11(月) トワレもコロンもパルファムも、そういやもう何年も身につけてないぞ。

昨晩、ウォッカで酔った戦士から電話がかかってきた。

この2日間、昼間はずっと仕事部屋にこもっていたのだそうだ。

メールが来なかったのでちょっと心配してた。というより淋しかっ
た。そういう気持ちのメールを送ったら

「また乙女モードか?」

と返信が来ていたので「ピンポーン!」って返事を書いていたら電
話が掛かって来た。で、2時間ほど話した。

ああ、結局恋にかまけているわたし。もう声を聞いてるだけでうれ
しいの。めそめそ。だらしねーぞ、姉ェちゃん。

やる。

やることやって会いに行く。今月中にでも行く。行くぞー。

うま年生れのわたくし(しかも丙午)、目の前にぶらさげるにんじ
んは、社会的な地位とか、世間の評判とか、仕事の成功による名声
とかじゃダメなんだった。好きな男に会いに行く。これです。この
ためだったら走ります。

待ってて戦士。

今彼が手掛けている仕事について電話で話してて、それを「見たい
な」って言ったら「来てください」って言ってくれたし。やった、
口実が出来た。あなたの口から聞きたかったのよ。姉ェちゃんはう
れしいぞ。

おしゃべりな戦士。自分の事について話す時のうれしそうな口調。
酔っぱらったせいでトロンと甘えたようになってる発音のしかた。
だんだん眠たそうになってきたので、じゃあ、と話をきりあげた。
いっしょの布団に入れないのが残念。足をからめて眠りたい。

戦士が電話を掛けてきた理由は、携帯電話の充電器をこわしてしま
い、かわりが手に入るまでメールのやりとりが一時的にできなくな
る、というものだった。彼はPC持っていないから。

それからわたしの送ったお淋しメール。「何か淋しそうだったか
ら」って。わかってんじゃん乙女の気持ち。(熟乙女だけど)

それから酒が入ってたって事。人恋しくて誰かとしゃべりたくなっ
たらしい。仕事の報告もあったし。

酒屋で安さにひかれてウォッカを買ったので、それじゃあボルシチ
を作ろうと思ったけど、どういうものかよくわからないのでかわり
にビーフシチューを鍋一杯に作ってひとりて食べてたと言う。ああ、
ご相伴にあずかりたい。戦士は結構料理が上手い。

11月に遊びに行った時には「大根と豚肉の炊いたの」を食べさせ
てくれた。お金ないから最近大根ばっかり食べてる、月子さん来る
から朝から煮込んだ、と言う。戦士好みの甘い味だったけど、おい
しかったので「おいしい」と言うと、うれしそうにニコッとしたっ
け。

香水買おうかな?

1月に会いに行っていっしょにお風呂に入った時のこと、

「たまにはいい匂いをさせて」

と自分の持ってるボディシャンプーを手で泡立てて、わたしのから
だに塗りつける戦士。

わたし、無臭なんだって。戦士に言わせると。自分じゃわかんない。

「若いコは近寄っただけでいい匂いがする」

シャンプーやコロンの匂いとは違うらしいの。フェロモンかしら。

男のくせに、この泡立てるのが妙にうまいんだ。両手をきゅきゅき
ゅとすりあわせて、洗顔料でクリーミーな泡を作る。「テレビで見
た」んだってさ。わたしも真似してみた。「月子さんは何で洗う
の?」と聞くから、

「せっけん」

と答えると、「え?」と聞き返された。え? もなにもせっけんだ
よ、せっけん。白くて四角いふつうのせっけん。そんなのいまどき
めずらしいと言われる。戦士の年頃ではディスペンサーに入ったボ
ディソープが当り前なのだろう。わたしが子供の時にはまだ一般的
じゃなかった。

1人暮し用のせまいユニットバスに無理矢理ふたりで入って、あれ
これおしゃべりするのは楽しかった。何食わぬ顔して手で水鉄砲を
作り、わたしの顔めがけてお湯をぴゅっと飛ばす戦士。おい! 鼻
にお湯が!

「これが子供の時できなくてくやしかった」

のだそうだ。不器用なお子じゃ。今はできるというわけね。当然わ
たしも反撃。ぴゅっぴゅっとお互いの顔をめがけてお湯のかけ合い。
子供か。会話に戻って油断してるとまたぴゅっとやられた。だから
鼻にお湯がはいるっちゅーねん!

戦士の言う「いい匂い」はどんなのかなあ。

そう思って、何日か前、お店でサンプルを色々試して帰宅すると、
わんわんが鼻をくんくんさせて、

「月子さん、くさいー!」

と言う。そうだった。わんわんは香水の匂いが大嫌いなんだ。化粧
品の香料もだめで、吐気がすると言う。マニキュアもアクセサリー
もパーマも嫌いなわんわん。そらこーゆー人と8年も暮らしてたら
今のわたしのようになるって。

「じゃあ、わんわんに近寄られたくなかったら香水つければいいん
だね」

と言ったわたしだが、どんな匂いが今のわたしに似合うのか、選び
取れる自信がない。戦士にさえ気に入ってもらえればいいけど、媚
びるのはいやだしな。下着を選ぶほうがまだ簡単だ。

長いこと無臭でいましたのでね。

またあのせまいユニットバスにふたりでつかりたい。

1月は2泊したんだけど、1日目の晩セックスした後「このまま寝
るとインキンになるから」とシャワーを浴びようとした戦士、ぶる
ぶる震えながら戻ってきて「お湯が出ないから水で洗い流してき
た」だって。

昼間、掃除のためにお湯を使いすぎたせいだと言う。おお、わたし
を迎えるためにがんばって掃除したのだね、ありがとう。しかし、
いったいどんな給湯システムなんだ?

「明日になれば復活してますから」

実際その通りだったので、2日目はいっしょに体液を洗い流したの
でした。

よーし、がんばろう。2月の目標ができた。

香水はどうでもいいや。わたしがあの部屋の匂いをかげればそれで。

ところでおととい大勢で飲んだ中にムーしゃんがいたのだが、何だ
かあまり元気なかったのでちょっとだけ心配。寝てなかったらしい
んだけど。仕事が忙しいというより、自分の勉強が大変らしい。ふ
うん。わたしもがんばろうっと。

ムーしゃんには時期が来たらこの日記のことばらしてもいいと思う
ようになってきた。まだどうするか決めてないけど。読んで欲しい
と思ったら、その時は言う。わたしに日記書くようにすすめた張本
人だしね。かつてムーしゃんに読ませるための日記を、ぎっしり書
いてフロッピーに入れて渡したことがあったっけ。ラヴレターとも
違う、日記。「裸の月」のルーツですね。オナニーのこととかあけ
すけに書いてたし。

じゃあ、セルフヌード焼いて、戦士への手土産にするか。

まじ、どうしよ。

そんなものいらないと言われたら立つ瀬ないしな。だいいちそんな
ひまあるのか?

ま、いいや。会えたらそれで。

ほんと、がんばってくれよ、わたし。2月中に会えるかどうかはあ
なたの働きにかかっている! と自分で自分に励ましモード。

じゃあまた。

月子

○○○○
自分で自分を励ますために書いている日記が、読んで下さっている
他の方をも励ます結果になれば、こんなに嬉しいことはありません。
気持ちがこんがらがって、収集つかなくなったときは、いつでも文
字を書くことでなんとか糸口を見つけて乗り切ってきたわたしなの
で。ゲストブックにも書かせていただきましたけど、文章ほめられ
るのって、裸の体を男にほめられるのに匹敵する喜びです。これか
らも気取らず飾らず惑わされず裸の気持ちを書いていきたいと思い
ます。恋には踊らされてもいいけど。

「裸の月」1月分をお読みになりたい方は、メモにてご一報下さい。
折り返しアドレスをお教えいたします。月子